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「人の聴覚は最後まで残ります」お別れの時に必要なのは感謝の言葉

「人の聴覚は最後まで残る」そんな話を聞いたことがありますか?

この記事は、友人が心肺停止状態になり、その間に聞こえてきた家族の会話から、心に深い傷を負ってしまった話です。

一人でも多くの方に、大切な人とのお別れを大事にして頂きたいという想いで書きました。

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脳梗塞で倒れた友人

先日、私達夫婦と20年来お付き合いのある友人(男性)から久しぶりに連絡があったのですが

脳梗塞で倒れ手足に麻痺が残ってしまったらしく、今は入院先で毎日リハビリに励んでいるという報告でした。

言語にも多少の障害が出ているようでしたが、冗談を言って笑わせようとするところなど、昔とかわらない様子に少しだけ安心しました。

もともと友人はリーダーシップがあり、いつもみんなを笑わせているけれど、本当はシャイで弱いところを見せないタイプの人

私とはお互いに憎まれ口を言い合う・・・そんな間柄でもありました。

今まで、いつだって事後報告ばかりの彼が、入院中に連絡してきたことに驚きましたが、今回ばかりは精神的にだいぶ参っている様子が、ひしひしと伝わってきます

ただ、戸惑いながらも、あえて明るく振る舞っている自分がいました。

「近いうちに必ずお見舞いに行くからね!」

「リハビリ、サボっちゃだめだよ!」

そんな約束をした翌日、緊張しながら病院にいくと、熱心にリハビリをしている友人を見つけました。

心にも残ってしまった深い傷

リハビリ終了後、友人は倒れた時の様子や、手術のこと、家族のこと、仕事への不安など、たくさん話しはじめたのですが

冗談交じりで話していた友人が、何かを思い出したかのように… 泣き出してしまいました

あまりに突然のことでビックリしましたが、少し落ち着いてから話を聞いてみると

じつは、友人が病院に運ばれたあと、心肺停止状態になったそうなのです。

どのくらい心臓が止まっていたのかはわかりません、とても聞くことができませんでしたが、その間に彼が死亡したと思ったご家族は

「葬儀どうしよう…」

「火葬どうしよう…」

彼が寝ているすぐそばで、そんな会話をはじめたそうです・・・

心臓が止まっている間、家族が話していた内容を、全部覚えていると言っていました。

胸が張り裂けそうなほど苦しくなり、怒りがこみ上げてきました・・・残酷すぎます!

ただ、家族との仲は良好で病院にも頻繁に来てくれるそうですから、きっとご家族に悪気は無かったことでしょう・・・

友人は「わかってる、わかってるけど」と納得しようとしています。

でも自分の火葬について家族が相談していたことを、思い出すだけでツライと泣いていました。

「人の聴覚は最後まで残る」と言われています

友人は運良く心肺停止から生還し、前向きにリハビリに励んでいます。

ですが、大切にしてきた家族からの、悪気のない言動に深く傷ついてしまいました。きっと一生忘れることはできないでしょう・・・

病院や施設などでお亡くなりになると、悲しむ間もなく葬儀社の手配、部屋を明け渡す段取りに追われるのも事実です。

ご家族を責めることはできません…

ただ、せめて部屋の外で話して欲しかった…

「人の聴覚は最後まで残ります」

もし大切な人とお別れする時が来たならば

ぜひ感謝の言葉で見送っていただきたいと思います。

さいごに

思い出すのもツライ出来事で、ブログに書くのも迷いました。

ですが、この体験談から多くの方々に、何かが伝わってくれれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。