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悲しみや喪失感を和らげて前向きに生きる方法

喪失感を和らげる方法

大切な人を亡くすことは、言葉ではいい表わせないほど、つらくて悲しい経験です。

わたしも最愛の弟を、2021年の秋に亡くしました。まだ40代でした。

弟が先に逝ってしまうなんて、今まで想像したこともありません

寂しい…… 悲しい…… 会いたい…… 後悔…… 自分への怒り…… いろんな感情が何度も押し寄せて、おかしくなりそうな日々をおくっていました。

あれから2年5ヶ月…… わたしも少しずつ前を向いて生きていくために、止まっていたブログをやっと再開することにしました。

前向きに生きるためにできることは何なのか? 悲しみや喪失感を乗り越えるためにできることは? わたしの経験も含め紹介していきたいと思います。

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喪失感(そうしつかん)とは何か

喪失感とは大切な人やペットなど、かけがえのない存在との別れ、大事なものを失ったときに感じる「心にぽっかり穴が空いたような」空虚な気持ち、心理的な痛みのことです。

一般的には以下のような段階を経て回復していくと言われています。

  • ショック:信じられない、現実から逃れたいという気持ちが強い
  • 否認:受け入れられない、まだ信じたくない
  • 怒り:不満や憤り、自分や他人への責めや恨み
  • 悲しみ:深い悲しみや無力感、孤独感
  • 受容:現実として受け入れる、新しい生活に適応する

ただし、必ずしも順番通りに進むというわけではありません。一度は乗り越えたように感じても、記念日や想い出の場所、命日、さまざまなことをきっかけに再び繰り返されることもあります。

一般的には時間がたつほど気持ちが楽になるといわれていますが、喪失感を抱く期間は人それぞれ。自分のペースで回復していくことが大切です。

喪失感を和らげるために出来ること

無理をせずに少しずつ…… できることからはじめていきましょう。

自分の感情を受け入れる

喪失感や悲しみを素直に受け入れる

心の痛みや喪失感、このような感情は自然なもので決して弱さではありません。湧き上がる悲しみや喪失感を受け入れることで、自分自身とより深く向き合えます。

心の奥底にある本当の気持ちを認識し、自己を知るための大切なプロセス。

感情を押し殺すことはせず素直に感じることで、自分の中にある悲しみや寂しさと向き合いましょう。

涙を流すことは心の整理を進める助け

涙を流すことや思い出に浸ることは、自分の心を解放し気持ちの整理を進める助けにもなります。泣くことは弱さでも恥ずかしいことでもなく、感情を解放するためにおこる自然なこと

涙を出すことでストレス成分のコルチゾール(別名:ストレスホルモン)を低下させる作用があることもわかっています。

参考 涙を流すことによる主観的睡眠の質と起床時コルチゾール値との関連性について

わたしは泣くことを我慢して感情を押し殺しているうちに、自律神経が乱れ、生活に支障が出てしまいました。本当に苦しかったです……

我慢することはストレスにつながります、泣きたいときは思いっきり泣いて、悲しみのストレスをためこまないようにしましょう。

自分の感情を表現する

喪失感や悲しみの中では心が乱れやすくなるため、気持ちを整理することが重要です。

家族や友人、信頼できる人と話す

信頼できる友人や家族と話すことは心の整理に役立ちます。自分の中にある感情を言葉にすることで、少しずつ気持ちが整理され、心の軽さを取り戻していきます。

話す相手は家族や友人だけでなく、カウンセラーやセラピストなどの専門家でも構いません。

自分の中に渦巻く感情を言葉にすることで、少しずつ気持ちが整理され、心の軽さを取り戻していくでしょう。

日記や手紙を書いて自分の感情を整理する

日記や手紙を書いて、自分の感情や思考を文字に起こすことで、心の中を整理する助けとなります。

信頼できる友人や家族が、いつもそばに居てくれるとは限りません。

そんなときは、自分の中に渦巻く感情を書き出すことで気持ちが整理され、心の平穏を取り戻すことができるでしょう。

自分の感情、その人と過ごした想い出、伝えたかった感謝の気持ち。

日記帳、ノート、手紙…… 誰かに見せる必要はありません。

わたしはパソコンから日記アプリに書いていました。いまでも思い出したことがあると、忘れないうちに書くようにしています。

文字にして書き出すことで、気持ちの整理や気づきがあり、その人とのつながりを感じることもできるのでおすすめです。

気持ちの整理とは自分の感情や思考を把握すること。把握していくうちに感情や思考が整頓され心が落ち着きます。そうすることで心の整理にも繋がり、ゆとりや安らぎが生まれ心の中のバランスが整えられます。

人や自然と関わり気分転換

あまり自宅に閉じこもっていると、喪失感や悲しみがより深くなることもあります。

人と関わりを持つ

人と関わりを持つことで、自分の気持ちを共有したり、気分転換にもつながります。

わたしも友人にさそわれて一緒に買い物へ行ったり、食事に行くだけで、気持ちが楽になったことが何度もありました。

たとえそれが一時的なものであっても、外に一歩踏み出すこと、行動すること、そういう積み重ねが大切だと実感しています。

「ありがとう」や「ごちそうさま」。店員さんとの、ちょっとした会話でも良いんです。自宅に閉じこもることを避け、なるべく外出して人と関わることを心がけましょう。

自然や動物とふれあう

自然や動物とのふれあいは、人間のストレスを軽減したり、気分を明るくしたり、孤独感を減らす効果があると言われ、心の癒やしや心身のリラックスにもつながります。

わが家には甘えん坊な猫がいます。わたしが泣いていると、いつも足元にスリ寄ってきてくれて、その子を抱っこしながら毎日泣いていました。 どれだけ癒やされたことか……

ペットを飼っていなくても、動物とふれあえる場所に出向いたり、自然が豊かな公園や神社などを散歩することもおすすめです。

参考 アニマルセラピー ウィキペディア(Wikipedia)

心身の健康に気を配る

喪失感に苛まれ心が傷ついているときほど、自分のことを後回しにしてしまいがちです。ですが、そんなときこそ心と体のケアを大切にすることが必要です。

食事や睡眠、運動をしっかり行う

  • バランスの取れた食事で心と体をサポートする
  • 適度な運動で心と体のコンディションを整える
  • 睡眠で心と体を回復させる

食事をとらないと気分が落ち込んだり、イライラしたり、集中力が低下したりと、心にも大きく影響し、喪失感や心の傷を癒やすことを難しくします。

栄養のとれる食事・スープ・野菜ジュースなど、無理のない範囲で少しずつ取り入れていきましょう。

わたしは『カロリーメイト』に随分助けられました。食欲がなくても、ゼリータイプなら喉を通ってくれたので、こういった手軽な栄養補助食品もおすすめです。

適度な運動をすることは、ストレスを軽減し心の健康を促進します。

自転車、ウォーキング、ヨガ、ストレッチなど、無理なくはじめられる運動をみつけ、定期的に続けることが大切です。

また、適度な運動を行うことで、心のケアに欠かせない良質な睡眠にもつながります。

日中のストレスや疲労を癒やすために、睡眠の質を向上させるよう心がけましょう。

食欲がなくなり、食べることに関心さえ無くなった時期が、わたしにもありました。ですが、自分の心と体を大切にすることは、少しずつ前に進んでいくための第一歩です。無理のないペースで、できることから取り組んでいきましょう。

リラックスする時間を持つ

傷ついた心を癒やし自分を大切にするためには、意識してリラックスする時間を持つことも大切です。

心が傷ついているときは、自分の感情や思考に押しつぶされそうになることがあります。

リラックスする時間を持つことで、気分を軽くして心身の緊張をほぐしていきましょう。

リラックスする方法は人それぞれですが、たとえば音楽を聴いたり、本を読んだり、趣味に没頭したり、瞑想(めいそう)など。

心が癒やされる活動をすることは、一時的につらい現実と離れ、心を穏やかに保つことができ、心の回復へとつながります。

周囲のサポートを受ける

  • 家族や友人に自分の気持ちを打ち明ける
  • 悲しみを共有できるグループに参加して心の負担を軽くする
  • 心理カウンセリングを受けて不安やストレスを軽減する

一人で悲しみを抱え込む必要はありません。

家族や友人だけでなく、セラピストやカウンセラーなど、専門家のサポートを受けることも、決して恥ずかしいことではありません。気持ちを共有し支え合うことはとても大切。

グリーフケアの専門家へ相談したり、ワークショップに参加するなど、あなたのつらい気持ちを理解し、共有できる場所はたくさんあります。

同じようにつらい経験をした人と交流することで、共感や励ましを得られ、安心感や希望を持つこともできるでしょう。

専門家に相談することは恥ずかしいことではありません。一人で苦しまず、専門家からの適切なアドバイスやサポートを受け、少しでも心の負担を軽くしましょう。

※グリーフ(Grief)とは、愛する家族や友人、ペットが亡くなったり、大切な場所や大切な関係が終わったときに、強い悲しみや無力感、孤独感を感じる心の痛みや悲しみのことを指します。喪失感とも呼ばれ、人間の自然な感情であり誰もが経験するものです。
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一歩ずつ前向きな行動をする

大切な人を亡くすと、未来への希望を見失いがちです。しかし、悲しみや喪失感から立ち直るためには、一歩ずつ前向きな行動をとることも大切です。

あらたな興味を持つことや、あたらしい活動に挑戦することなど……

あまり難しく考えず、気になるお店をのぞいてみたり、行ったことのない場所を訪れたり、自分に合う方法をみつけ、少しずつ前向きな行動になるよう意識してみましょう。

スピリチュアルケア(spiritual care)

スピリチュアルケア(Spiritual Care)とは、人の心や魂の癒やしを重視したケアのことで、医療や福祉の現場で取り入れているケア。

人によっては、大切な人を亡くした悲しみから、生きる意味について悲観したり、神や宗教に対する疑問や怒り、死後の世界について考える。

このような心や魂のレベルでの苦しみや痛みをスピリチュアルペインといい、これらの苦しみや痛みに対するケアやサポートのことをスピリチュアルケアと呼びます。

 『グリーフケアとスピリチュアルケアの違い』

【グリーフケア(Grief Care)】悲しみや喪失感に焦点をあて、感情的な痛みや苦しみに寄り添う心のケア。

【スピリチュアルケア(Spiritual Care)】人の心や魂の側面を癒やし、人生の意味や価値を見出すことを支援するケア。

ここまでは『喪失感を和らげるために出来ること』を紹介してきましたが、あなたの苦しみや悲しみがスピリチュアルペインに当てはまると感じた場合、ぜひ自分で出来るスピリチュアルケアを取り入れてみてください。

  • 瞑想(Meditation):自分の心や体に意識をむけ、しずかに観察すること。呼吸に意識をむけたり、瞑想用の音や音楽などを使用して心を静めることで、自分の感情と穏やかに向き合うことができます。
  • マインドフルネス(Mindfulness):過去や未来に思いを巡らせるのではなく、今この瞬間に集中することです。今に集中することで、過去のつらい記憶や未来への不安から解放され、リラックスができます。

瞑想やマインドフルネスは、心にゆとりと安定をもたらし、喪失感を和らげる効果があります。毎日5分でも良いので取り入れてみましょう。

おすすめ動画 ⇒ 5分で簡単にできる初心者向けマインドフルネス瞑想

スピリチュアルケアは個人によって異なります。自分に合うやりかたを見つけ、心のケアを大切にすることが重要です。

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人は死んだらどうなるのか……

わたしは大切な人を亡くし、つらくて苦しい日々の中で「人は死んだらどうなるの?」「死後の世界はある?」「もういちど会う方法は?」そんなことばかり考えていました。

そんなとき、わたしにとって効果的だったのは……

『死後の世界』にまつわる本を何冊も読む

はじめは半信半疑でしたが、本をたくさん読み、死後の世界は存在すると信じることで、人は死んでも終わらないと感じられるようになりました。

いつの日か再会できると信じることで、心に余裕が生まれ、少しずつ希望が湧いて心が軽くなり、前向きに生きていく気持ちを与えてくれます。

この本は、亡くなった人に夢で会う方法や、夢で会ったときのメッセージの解釈、霊視鑑定の現場で見聞きした「あの世」の話などが書かれています。

読みやすくて、わかりやすいと感じたおすすめの一冊です。

スピリチュアルカウンセリングを受ける

たまたま通りかかったイベントでしたが、10分間だけスピリチュアルカウンセリング(霊視)を受けた経験があります。

紙に書いたのは、わたしの名前と年齢、弟の名前と享年齢。

それだけしか伝えていないのに、弟が好きだったビールの、メーカーやパッケージの色まで言い当てられたり、いかにも弟が言いそうなメッセージを受け取って本当に驚きました。

わたしの体験を聞いて、スピリチュアルに懐疑的だった友人も、亡くなったお母様のことを知りたくてカウンセリングを受けました。

そして、家族にしかわからないお母様からのメッセージを受け取ったそうです。

わたしや友人のように、スピリチュアルカウンセリングを受けて、亡くなった人とのつながりを感じたり、メッセージを聞いたりすることで、心の傷が癒やされることもあります。

評判の良いスピリチュアルカウンセラーに鑑定してもらうことで、心が軽くなり、気持ちが良い方向へ進むかもしれません。

ですが、スピリチュアルカウンセリングに傾倒しすぎることは、現実から目を背けたり、自分の判断力や責任感を失うおそれもあるため、あくまでも喪失感を和らげる一つの手段として考えましょう。

ヘミシンクをつかう

ヘミシンク(Hemi-Sync®)は、特殊な音響技術を使って深い瞑想状態や、さまざまな意識の状態に導く特殊なツールです。

あまり一般的ではないので、もし興味のある方は↓こちらの記事をご覧ください。

さいごに

弟が亡くなって、2年5ヶ月。

今でも毎日、弟のことを思い出して涙がこぼれます。

でも、生きていくためには、日々のことにも目を向けなければいけません。

周りの人たちに支えられながら、少しずつですが、気持ちの切り替えができるようになり。

弟との思い出を大切にしながら、前を向いて歩いていこうと思えるようになりました。

つらい気持ちが続くときは、人に助けを求めることも大切です。

亡くなった人との思い出を大切にして、心の中でつながりを感じながら、少しずつ前を向いて生きていきましょう。