ペットを飼われている方なら、誰でもたまに思うのが
「ペットと会話ができればイイのになぁ~」
ではないでしょうか。
わが家にも、今年の5月で20歳(人間に換算すると96歳らしい)を迎えた、オスの超高齢猫がいるのですが、数年前から認知症の症状がではじめました。
- トイレが下手になった
- エサを半分残しているのに何度もねだる
- 日によっては、いつもの缶詰を一切食べない
- 家のなかをグルグル徘徊
- 狂ったように一晩中の夜鳴き(日中も鳴いている)
できる限りの方法を試してもダメ…こんな状態が数年つづいたため、毎晩の寝不足もあり、家族全員の精神状態もかなり参っていました。
「何をどうして欲しいの?」と、何度話しかけたことでしょう・・・
TV番組『天才!志村どうぶつ園』で、動物と話すことができるハイジさんを見た時、「うらやましい」と心から思っていました。
ところが先日、ちょっと不思議な体験を2回ほどしたので、記録しておこうと思います。
20歳でやっとなついた黒猫の「クロ」
超高齢猫の「クロ」は、母猫と姉妹猫にはベッタリとくっついて離れず、人間のそばには寄ってこないという、まったく懐いていない猫でした。
- 呼んでも来ない・・・
- 近づくと逃げる・・・
3年前に姉猫が逝ってしまってから、わが家のペットは懐いていない「クロ」だけになってしまいました。
そんな「クロ」も、ひとりぼっちになって1年くらい経った頃(当時18歳)、甘えられる仲間がいなくて淋しくなったのか
たまーに膝の上に乗ってくるまでに懐いてきたのですが、寝ているとき以外は相変わらず、一日中鳴いている状態でした。
そんなある日、5月に20歳を迎えた「クロ」が、スーッと部屋に入ってきてベッドに飛び乗り、そのまま布団の上でリラックスしています(珍しい)
わたしが部屋をでると付いてきて、部屋に戻るとベッドの上で待機・・・
こんなことは、20歳になるまで一度もなかったことなので、すごく驚いてしまったのですが、
ナント! この日をさかいに、寝る時も一緒、調理中は足元、トイレ中はドアの前、完全にストーカー猫と化していきました(汗)
はじめてのテレパシーで交信?
毎晩一緒に寝るようになって約二ヶ月、朝早くから耳元で「ニャー ニャー」とご飯の催促で起きるのが日課となってきましたが、いつも4時とか5時です・・・
すぐに起きれる時もあれば、そうでない日もあります。そんな時は「起きるからちょっと待ってね」なんて言いながら、クロをなでなでして数分の時間稼ぎをしていました。
その日も、そんな感じで頭を撫でていたら「クロ」は静かになったのですが、しばらくすると・・・
そんな会話をしていて、ふと気づいたのですが・・・
「えっ!?」
「えーーーーーーーーーーーー???」
そうです、脳内に非言語交信(テレパシー)で、クロの考えていることがビンビンに伝わってきて、それに気づかない私は、普通にテレパシーで「クロ」と会話をしていたのでした。
しかも、わたしのこと「お母さん」って言ってた・・・
ビックリするやら、ちょっと嬉しいやら、不思議な気持ちになったのですが、「いやいや、そんな風に感じただけでしょ?」と、
自分のなかでは半信半疑というよりも、疑いのほうが大きいほど!
その日は一日中、不思議な気持ちで過ごしながら、もう一度交信してみようと何度か意識を集中して見つめてみたのですが、いつもどおり「ニャー」としか言ってくれませんでした・・。
半信半疑から、確信に変わったテレパシー
なんともスッキリしない気持ちで過ごした数日後のことです。
いつものように、早朝から耳元でエサの催促がはじまりました。
この日は少しめまいがしたので、「クロ」に背中を向けてしばらく寝たフリをしていると、わたしの背中にピタッとくっついて、あきらめたように鳴くのを中断していました。
「めまいが治まるまで時間稼ぎができる!」そんな考えで寝たフリをしていると・・・
この後も何か言っていたのですが、たまらず身体の向きをかえて「クロ」をギューっと抱きしめたので、何を言ったのか思い出せませんが
この時もまた・・・会話の後に気づきます
「えっ!?」
「えーーーーー! やっぱりテレパシー?」
クロを抱いたまま、数日前の体験は気のせいではなかった!という確信に変わったのですが、同時に「この家に居ていいの?」という言葉にショックを受けてしまいました。
ひとりぼっちになって、やっと人間に甘えられるようになった20歳の「クロ」、不器用すぎて泣けてきます・・。
痩せてしまったし、足元もだいぶフラフラしてきましたが、今までの分を取り返すくらい甘えさせてあげようと思える、とっても貴重な体験でした。
さいごに
いまのところ、非言語交信(テレパシー)に成功したのは、この2回だけです。
最初にエサを催促されたときは、わたしも言葉を発しない会話でしたが、2回目に交信したときは、わたしの方は言葉を発して返事をしていました。
それから何回も「クロ」にテレパシーを送っているつもりなのですが、な~んにも受信できません(笑)
また何かが起これば、ブログで報告したいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとう御座いました。
追記:「クロ」は天国へ旅立ちました
2018年10月20日 AM3:30頃、「クロ」は静かに天国へ旅立っていきました。
18日の朝早、いつものように足元にまとわりついて、くっついて歩いていたのですが、しばらくすると歩くのもツラそうにフラフラと…
ソファーに寝かせてあげると、それから自力で立ち上がることができなくなっていきました。
あまりに突然でしたので、慌ててスープ状やペースト状の餌と猫用ミルクを購入し、シリンジで介助しましたが、食欲もないらしく嫌がっていました。
今まで3匹の猫を看取ってきましたが、猫ちゃんは直前まで頑張って行動することが多いため、人間からすると突然衰弱したように感じてしまいます。
夜はわたしのベッド横に「クロ」の即席ベッドをつくり、一晩中からだをさわりながら寝ました。
19日、昨日よりも食欲が落ちてしまい、水も嫌がるほどでしたが、少しずつシリンジで飲ませ、昨夜と同じようにベッド横の即席ベッドに寝かせ、手をつないだり、お腹をさわりながら呼吸を確認しつつウトウトと・・・
20日、朝の3時半ごろ、弱かった呼吸が静かになっている事に気づき、身体をさわってみましたが、クロの身体はまだ温かくて… 手をつないだまま静かに眠るように逝ってしまったようです。
残念ながら、あれからテレパシーで会話することもできませんでしたが、20歳と5ヶ月を生き抜き、虹の橋を渡って『猫の国』に旅立っていったと思います。
手がかかって大変なことばかりでしたが、一緒に暮らせて本当に幸せでした。
ありがとう『クロ』